双円錐とは?
"BICONE(双円錐)" または重円錐測定メソッドとは、反射光と特殊な光ファイバーを使い、測定物からの距離を判定する光学的測定方法を指します。
機能的原理
リファレンス分岐を使用しない双円錐メソッド
このメソッドでは、(トランスミッターとレシーバー部分の)2部分から構成され、互いに隣り合う、または特定距離離れた光ファイバー束を使用します。
一般的な光ファイバーフロントエンド:
Double fiber optics arrangement
(plastic fibers)
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crescent-shaped arrangement
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circular arrangement |
linear arrangement |
トランスミッターファイバーを介して(LEDやレーザーダイオードから)光が供給されます。
物体表面に反射した光の一部が光ファイバーのフロントエンドに再び衝突し、自身の開口数(取り込み角度範囲)を超えない角度でレシーバーファイバーに衝突した光が、部分的にレシーバーに到達します(例:フォトダイオード)。
トランスミッターの光円錐に覆われている範囲と、(開口数から決まる)最大受信角度によって定義される受信円錐が、正確に交差します(重複範囲)。
測定距離が遠くなると、受信分岐が受信する光量が増え、最大値に到達すると再度減少します。距離の増加を伴う受信部分での信号増加は、トランスミッターと受信円錐の重複である交差部分の増加が原因です。続く受信信号の減少は、距離の増加に伴ってレシーバーの光ファーバー部分に当たる光量が減少することが原因です。トランスミッターの光ファイバーから物体へと向けられる光が物体に当たると、当たった光が部分的に完全な半球空間へと拡散反射します。しかし鏡面反射光(高反射表面)により、受信信号が距離増加に伴って減少します。先に受信信号が距離の増加に直線比例して増加し、最大値に到達した後、直線的に減少します。
信号増加は後の信号減少よりも急激になります。
受信信号を明確に理解するには、近距離(早い信号増加、精度は高いですが測定範囲は小さくなります)または遠距離(受信信号の遅い増加、近距離と比べて精度は低いですが、測定範囲は相対的に広くなります)のどちらを使用するかの選択が必要となります。最大の信号値周囲の範囲は避けてください。
この測定メソッドがエネルギー性プロセスと呼ばれることから、校正後の測定は常に同じ(一定の)表面に対して行う必要があります。
リファレンス分岐を使用する双円錐メソッド
測定表面が変わる場合、いわゆるリファレンスレシーバーを使用する必要があります。リファレンス分岐は、測定表面の反射反応の評価に使用されます。信号の評価はリファレンス信号に関連して正規化されます:
正規化によって、測定距離に影響してほぼ直線的に信号が増加します。ここでは近距離と遠距離の区別化は必要ありません。
リファレンス分岐を使用しない双円錐メソッド用センサー
SPECTRO-1-FIOセンサーは、高精度かつ温度補償式の評価ユニットで、PCによるパラメーター化、カスタム設定の校正、変換テーブルを使用した線形化が可能です。複数の光ファイバーと光源(IR-LED、UV-C-LED と白色光LED)も使用可能です
リファレンス分岐を使用する双円錐メソッド用センサー
SPECTRO-2-FIO | SPECTRO-2-FIO- (IR1/IR)/(IR1/IR) |
SPECTRO-2-FIO- (IR2/IR)/(IR3/IR) |